生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

髪を切る、活字を読む

六月二十八日、雨のち曇り。 勤労。朝雨だったからブーツと傘にしたというのに。 岳宏一郎『群雲、関ヶ原へ〈上〉』読了。非常に冗長。 勤労後、限界になった髪を切るために原宿へ。帰り道で果てる。

聖ゲオルギウスの見納め

六月四日、晴れ。 ミュシャ展の見納めだと思い六本木へ。 夕方からなら行けるのではないかと狙ったところ、列は90分待ち、閉館時間は最終入場者から30分にも関わらず後ろの列は伸びない、見事鑑賞時間40分で追い出される。 スラヴ叙事詩のテーマにもなってい…

国境の長いトンネルを抜けると、そこはサディスティックなドスケベ小説ワールドだった。

川端康成という男はなんと助平なのだろうか。非常に端正で美しい日本語を使って、やっていることは女を物のように愛でているだけではないか。こんな軟派な男が文学界の重鎮として君臨していたのかと思うといささか太宰治が哀れに思えてくる。 というのは言い…

ドラマ版とゴチャゴチャになりながら『高い城の男』を読んだ

Amazonプライム・ビデオにてドラマ版の配信がつい先月、2016年12月より始まった本作。ディックの最高傑作の一つとして数えられており、やたらと面陳されている『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』のオマージュ元でもあるということで気になっていた…

戦争の中に咲く小さな花を愛でる話から急変する、『大砲とスタンプ』6巻

前線だけが戦争じゃない。書類とハンコで戦うドタバタ兵站軍のお話……として今まで読んできた。 のんびりとしたタッチとポンコツ兵器の中で、今までも良い人間悪い人間が死ぬシーンが淡々と、時には突き放したように描かれていたはずなのだがここにきて兵士で…

サイバーパンクSFとしての濹東綺譚、あるいは幻想としての古き良き日本

現代人が想像する古き良き日本とは、高度経済成長期かあるいは漠然とした戦前のイメージであろう。 戦前とは言うが、こと東京においては大正十二年(1923年)に関東大震災が起きており、それ以前の明治大正と昭和初期では全くと言っていいほど違う。 永井荷…

地政学という非常に危うく胡散臭い学問の胡散臭くない今までの歴史『地政学入門』

「もし現在の完備した地理学的な研究が、われわれを正しい結論にみちびくものとすれば、中世の教会人の考え方は、そう誤っていなかったことになる。もしも世界島(ワールド・アイランド)が人類の一番主な居住地としての宿命を負いつづけ、またアラビアの半…

週末には札幌なのだから平日のうちにやることを済まさねばならない

十二月六日、晴れ。 おおよそ10時過ぎに起きる。熱こそ出ていないが風邪一歩手前の状態なのでよく眠れたことは良しとする。やはり昨日処方された咳止め痰切りが効いているようだ。 朝食に昨晩のとんかつの残りを食べ、11時半あたりからひなたぼっこをする。…

誕生日の前の日、少し穏やかに過ごす。

十二月二日、晴れ。 天気が良くて気持ちが良いので起きてプロテインを飲んでひなたぼっこを決行する。 『誰が音楽をタダにした?』のKindle無料版で最初の三章を飲み干すように読み終える。 ゆっくりと午後の朝食をいただく。 昼過ぎにゆるゆるとやる気を出…

11月だというのに大雪が降る、海の向こうでサンクスギビングが始まる。

十一月二十四日、雪。 昨日の筋トレ+ライブ観戦というダブルの肉体疲労とやや短めの睡眠時間がガツンと来る。 藁にもすがる思いでアミノバイタルタブレットを4錠食べて、極寒の中起きる。早朝に一度目が覚めたのは地震だったのだろうか。 厚着をして勤労。…

ルパン三世 1巻

日本人ならご存知お茶の間的存在、ルパン三世。では原作を読んだことのある人というのは少ないのではないだろうか。 次元の目は出ている、石川五ェ門もだいぶ美青年として描かれている。漫画アクション創刊時の連載、劇画タッチでありながら左右にスピード感…

人生において二冊目の遠藤周作、『沈黙』

名作には名作たる所以があるものだ。マーティン・スコセッシが映画化するというので今まで数年間積読してきた遠藤周作の『沈黙』を読んだ。ちなみにスティーブン・セガールは出てこない。 島原の乱が鎮圧された後、1640年代の五島列島が舞台となっている。最…

シン・ゴジラと石破茂『職業としての政治 著:マックス・ヴェーバー』

ヴェーバーである。マックス・ヴェーバーである。 高校の社会科教師に学校一の変人名物教師がおり、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義』を教えられた記憶がかすかにある。もはやあれが公民の授業だったのか、何の科目だったかすら思い出せない。だが、…

論語読みのなんとか

先ほども言ったように、過去における「職業政治家」は、君主と等族との闘争の中で君主に奉仕しながら成長してきた。かんたんにその主要タイプをみておこう。(中略) こういう階層の第二は、人文主義的な教養を身につけた文人〔読書人〕である。かつては君主…

『島津義久 九州全土を席巻した智将』著:桐野作人

ヒラコーのドリフターズを読み始めた頃からずっと気になってはいたのだが、いかんせんページ数が分厚くなかなか手を出せずにいた本である。 なんせ全体で521ページある。無論上中下巻に分かれている本などはもっと長いのだが、カバンに入れて持ち歩くし話に…

血だるま剣法、風魔忍法、焼肉街道

上原善広著『 日本の路地を旅する』を四六版で読む。 これほど面白く読ませ爪痕を残しながら、絶賛したくない本というものには初めて出会ったかもしれない。 路地、というのは同和地区(被差別部落)のことを指している。中上健次が名付けたそうだ。 正直東…

ミックスは鬼門

昨日までの疲れやらパッとしない天気やらで全くやる気というものが出ず、布団でだらだらとして夕方まで過ごす。 さすがに不味いだろうという危機感と共にカフェイン源である知的飲料ドクターペッパーを摂取、なんとか這い上がってDAWいじりをする。 僕はミッ…

イスラーム国の衝撃 著:池内恵

アル=カーイダからダーイシュ(IS)に至るまでの流れ、ダーイシュがイスラム法学上どのような立場で動いているのか、かつてマホメットと共にメッカからメジナへ移住した人々「ムハージルーン(移住者)」とマホメットを助けた人々「アンサール(援助者)」…

ドリフターズ 5巻 平野耕太

最高。二航戦の下りが特に最高。 それと城の石碑がそんな伏線アリかよという衝撃で最高。これから回収されると思うと更に最高 ドリフターズ 5巻 (ヤングキングコミックス) posted with amazlet at 16.06.12 平野 耕太 少年画報社 (2016-06-06)売り上げランキ…

2人だけでも二航戦だ

9時頃に起きる。なんとか人間らしい生活の体面を保つ。 相変わらず昼頃はボケていたが夕方からなんとか軌道に乗って作曲が進む。生活リズムと運動は大事だ。 ドリフターズ5巻を読むか、寝ているか、DAWをいじっているか、録画したアニメを観ながらメシを食う…

それでも世界を崩すなら

合同誌サークル「絵描くと自然と眼鏡書いてる'S」 の「絵描くと意外と眼鏡描いてる本」収録の「offとout」が素晴らしくて(前後編が他の人の作品によって分断されている本の構成が前後編の時間間隔のワープと相乗効果を生み出していて最高)作者の商業誌が気…

1984年(著:ジョージ・オーウェル 訳:新庄哲夫)

螺旋人リアリズム ポケット画集 posted with amazlet at 16.05.25 速水螺旋人 イカロス出版 売り上げランキング: 124,183 Amazon.co.jpで詳細を見る 螺旋人リアリズムを読んだ際、オススメである本として第一に紹介されていたのがジョージ・オーウェルの1984…

ジムに通いはじめてはいるが

図書館で借りてサラッと読んだ。包括的に健康、筋肉の仕組み、ジムなどの歴史、運動の種類、実際にジム運動を継続させるコツ、現時点でわかっているスポーツ医学、ストレッチの方法、メニューの組み方などが一通り紹介されている良い本。 ジムに通う前に読む…

老いて理想を描いた司馬遼太郎

途中他の本に寄り道しながらようやっと読み終えた。 司馬遼太郎晩年の作品であり、良く言えば落ち着きがあり自身の人生に重ねあわせた総括のような空気を、悪く言えば緻密な歴史考証の上に平然とハッタリをかます伝奇作家の側面を失ってトーンの低い作品であ…

日本論 著:戴季陶

1927年に書かれた本である。孫文の秘書である戴季陶が中国語で書き、上海で出版された本の日本語訳。ヨーロッパの人間ではなく中国の人間による日本観である。 まず昭和2年の日本及び中国の状況、当時の政治家や国際政治の状況、孫文の人となりなどを一通り…

世界史の中から考える 著:高坂正堯

その結果、アジアはひとつであり、日本がその盟主であるという考えが、知的検討抜きに定着してしまった。日本が中国を指導するのは歴史的使命であり、その考えを受け入れない“抗日”の蒋介石をこらしめるのも当然ということになった。そして、最後にはその使…

原付は視神経と重心で地味に体力を削られる

8時前に目が覚めたのだが明らかにまだ眠かったので二度寝。 ギター担いで原付で出発、医者、美容院、ラッキーサウンド初訪問ギターメンテ以来、図書館、帰宅したと思ったら締め出しを食ったので更に図書館、靴磨き、風呂、ちょっとDAW、イカ。 原付に乗って…

池上彰のやさしい経済学(2) ニュースがわかる

下巻。上巻は経済そのものの仕組みや経済学の歴史についての講義録だったが、下巻はデフレやバブル、年金問題やサブプライムローンの金融商品の構造などこの20〜30年間に起きたこと、ニュースで見かける話題やキーワード、現代の経済についての話になってい…

海洋国家日本の構想 著:高坂正堯

半藤一利の「昭和史」以来のとんでもなく面白い本に出会ってしまった。 1965年の本である。51年前である。1963年、中央公論に掲載された「現実主義者の平和論」を皮切りとした論文集。短期連続掲載されたため一貫した流れが通奏低音として響いている。 当時…

新聞記事が「わかる」技術 北村肇

03年の本なので少しばかり古いが十分読む価値があった。 新聞が限られた文字数の中の言い回しでどのような表現の差別化、そこに記者がどのような意味や気持ちを込めているかの読み解き方から、そもそもの新聞社の社内の構造や仕組み、政治部・経済部と社会部…

『螺旋人リアリズム ポケット画集』著:速水螺旋人

『速水螺旋人の馬車馬大作戦 bis 赤本』を読み、黒本の方を積んだままにしていたのだが同じく本棚に入れたままのこいつを先に手にとってみたら速水螺旋人氏の同人誌をそのまま300ページ以上まとめたようなイラスト集であり馬車馬大作戦より気軽に読んで好き…

イスラム国の野望 著:高橋和夫

ものの数時間で読み終わるほど平易に書かれた中東情勢に関する入門書。 恐ろしく読み易くできているのでとっかかりとしては良い本なのではないだろうか。 デヴィッド・ペトレイアス元大将の現地民への友好的な戦略、そもそものサイクス・ピコ協定による話の…

西尾雄太 / アフターアワーズ (1)

最高のガール・ミーツ・ガール。 ガール・ミーツ・ガールとしての入り口を用意しておきながら少しずつDJ漫画としてクラブカルチャーを描く硬派な一面もチラつかせる。第1集。 西尾氏本人がDJでありレコード蒐集家でもあるからこそ描ける漫画だと思う。とんか…

名著:ベース・ライン自由自在より

Aretha Franklin / Lady SoulCarpenters / HorizonMichael Jackson / Off The WallStevie Wonder / Hotter Than JulyDonald Fagen / Night FlyPrince & The Revolution / ParadeSteely Dan / Everything Must GoMe'Shell Ndegeocello / Cookie: The Anthropo…

だがしかし(1) コトヤマ

美少女が出てくるって正義なんだなぁと思わざるを得ない。 枝垂ほたるさんが出てくればそれでオールオッケーなのだと。 いや、漫画のテンポも構成も駄菓子に対する真面目なうんちくもしっかりしていて面白いのだけれど。 美少女とプールへ行きたい気持ちの高…

ステラのまほう くろば・U

くろば・U先生は相当リョナラーとして業の深い人であるのがTwitterで伝わってくるので連載している漫画も読もうと思い立ち。 しかしながらキルミーベイベーやアキタランド・ゴシック以上に業を抑えて臭いを消していらっしゃる。まんがタイムきらら作家の闇が…

老人と海 著:アーネスト・ヘミングウェイ

老人と海 (新潮文庫) posted with amazlet at 15.02.22 ヘミングウェイ 新潮社 売り上げランキング: 5,380 Amazon.co.jpで詳細を見る ああ、ベッドというものがあったっけ、とかれは思う。ベッドはおれの友だちだ。そうだ、ベッド、とかれは思う。ベッドって…

最近何をしていたのでしょう

勤労。 ここ数日本当に何をしていたんだろうという勢いで薄い。 グッタリとしながら漫画を読んでいたことだけは確かだ。漫画を読んでいた時間はまだ充実している方だ。何もせず野垂れていた時間の方が長いのだから。 軍靴のバルツァー 1 (BUNCH COMICS) post…

ぼくらのへんたい (1) ふみふみこ

イマイチピンと来なかったのはなぜなのか考えている。 どうしたってまず志村貴子の放浪息子を比較対象として考えてしまう。 放浪息子は決して女装/男装が似合う美少年美少女(主人公たちはそうなのだが)だけでなく、成人したMTFのキャラクターがいたり、似…

心の平静について

『心の平静について』を読む。 結論だけ言ってしまえば 「明日死ぬかもしれないと思って生きろ」 「人格者になって徳を積め」 の二点に要約される。どの本もそういうものだがやはり語り口、切り口でその説得力が変わってくるものだ。そうやって定期的に自分…

幕末史 著:半藤一利

読了。ガチガチの本ではなくいわゆる講義録。昭和史前編を読み終え、昭和史後編はまだなのだが幕末の流れを抑えたい気持ちもあって先にこちらに手をつけてしまった。 中高で一切日本史の授業をやっておらず小学生時代の塾の知識でしか日本史を習った記憶がな…

生の短さについて 著:セネカ

以前図書館で借りて一度通読したのだが、その後古本で購入して本棚にぶっこんであったので風呂の間のお供に(108円で買った書き込みだらけの古本なので風呂でも躊躇せず開けていい)読む。表題作の「生の短さについて」を読み終える。 『あたかも一万年生き…

新・平家物語(十) 著:吉川英治

新・平家物語(十) (吉川英治歴史時代文庫)作者: 吉川英治出版社/メーカー: 講談社発売日: 1989/08/03メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る長いよう。木曽義仲の滅亡と源義経の上洛、平家討伐に向けた出陣まで。木曽義仲が主役とし…

お金と未来

郵便返却のために早起き、労働インターステラーの気になった部分を延々と調べていた。玄米にしたせいなのかは知らないが、昼食後に眠くならない。もう全部玄米で構わないのだが。TSUTAYA返却、帰宅、鍋。のんびりアニメを観る。世にも奇妙な物語の未来ドロボ…

新・平家物語(七)とクリエイティブ脚本術

新・平家物語(七)、吉川英治著。読了。あと9冊あるぞ。以仁王の挙兵〜富士川の戦い。やっと治承・寿永の乱、いわるゆる源平合戦が始まった。犬三位源頼政の艱難辛苦、生涯全てを尽くした人生最後の大博打がどう転がってゆくか見定めぬまま死んでゆく様。世間…

新・平家物語(六) 読了

新・平家物語(六) (吉川英治歴史時代文庫)作者: 吉川英治出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/08/01メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 新・平家物語(六) (吉川英治歴史時代文庫)作者: 吉川英治出版社/メーカー: 講談社発売日: 1989/06/02メデ…

安吾巷談 01 麻薬・自殺・宗教

安吾のエッセイはよろしくない。簡単に読めて大変面白くて不道徳的だ。 精神的な救いか、肉体的な救いか。肉体的な救いなどゝいうものは、空想上のみの産物で、現世に実存するものではない。しかし、精神的な救いを過度に上位におくのも軽率の至りで、あると…

森田療法 著:岩井寛

森田療法についての本。神経症(今で言う強迫性障害)の治療法であり、何かに「とらわれ」(何回も手を洗い続けたりガスの元栓を締め直したり)た己を「あるがまま」に受け入れることによって克服するという仏教の四諦や悟りのようなものであり、わかるような、…

道徳の内面、外面

キリスト教でも、教会に自分の道徳の権威をあずけたカソリックは、むしろ人々を安息の境地に置いたが、すべてを自分の良心一個に背負ってしまったプロテスタントの道徳は、その負荷に耐えぬ弱者の群をおしつぶして、アメリカで見られるごとく無数のノイロー…

人を動かす 新装版 著:デール・カーネギー

80年近く読み継がれているだけあって、良い本だと思う。 人との接し方の基本として理想的だ。 唯一抵抗があった点としては、切り口、語り口、あらゆる点から著者(もしくはこの本の読者)にとってのイデオロギーが資本主義である前提のような臭いが漂ってく…