生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

ジャージー・ボーイズ

良かった。フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ、その音楽とそれにまつわるグループの成功とイザコザ、成功と挫折と復活を鮮やかに描いている。音楽一辺倒なのかというとそこに家族という要素が効果的に置かれていて、そのアクセントがクライマックスを畳み掛ける。
歌詞はベタベタなラブソングでありながらCan't Take My Eyes Off Youが曲として良すぎて泣く。Sherryではなく。
あのあたりが事実とは時系列を入れ替えていたり簡略化してあったりと、観終えた後釈然としない気持にもなったのだがフィクションであろうとノンフィクションであろうと人は感動する時は感動するのだから良いではないか。

あとは重箱の隅のようなツッコミなのだが、50年代前半、テレキャスター型のオリジナル・プレシジョンベースを弾いているのは辻褄は合っているが当時あのプレべがどの程度普及していたのだろう。そこをコントラバスに置き換えると細かいことが面倒になるからそれで良いとは思うのだが。
それと劇中で流れたMoanin'のクレジットがBobby TimmonsではなかCharles Mingusになっていた。同名異曲なのでミスしてしまったのかもしれないが、ハリウッド映画でもそんなミスをやらかすのだろうか。息子でジャズベーシストのカイル・イーストウッドもスタッフとして一枚噛んでいたはずなのだが。本編と直接関係のない些細な疑問ではあるが、気になる。