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生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

ヤクザと憲法は良い映画だったので、観られる人は観てほしい。

映画

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日本国憲法第十四条にはこう書かれている

すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 ではヤクザはどうか。彼らは保育園に通う子供の授業参観に入れてもらえない。彼らは葬式場を貸してもらえないので自分たちの場所でしか葬儀ができない。自損した自動車を保険会社へ連絡しても保険金は下りず、それどころか契約に関しての詐欺罪で逮捕される。反社会的勢力であるがゆえに銀行口座を合法的に持つことができない。大半の物件を借りることも許されない。極端な話、出前すら取ることが出来ない。

彼らはスーパーで買った豚肉を焼き、キャベツを刻んで昼食を作る。洗濯物を事務所のベランダで干す。獄中生活で心の潤いを求めて『世界の猫図鑑』を読む。彼らもまた人間である。決して宇宙人ではない。メシを食うしクソをする。泣いたり笑ったりもする。

しかしそれと同時に反社会的勢力であり、その収入源は十中八九、法に触れる犯罪行為である。覚醒剤を密売しているかもしれないし、野球賭博をしているかもしれない。

警察は彼らを徹底的に追い詰める。暴力団の収入は着実に減り、規模も縮小しているそうだ。

一方で、社会に馴染むことのできなかったドロップアウトの人間を拾う場所、現代の駆け込み寺のような役割を果たしている。

反社会的勢力が減り、治安が安定することは良いことである。では、その反社会的活動をしていた人間たちが排除された後、どのようにして生きていくのか。誰が前科持ちで彫り物の入った人間の再就職を斡旋し、更生させるのか。社会にそのような受け皿はあるのか。もし無いとするならば、彼らは人間として扱われているのだろうか。

この映画は淡々とそのような問いをあなたに投げかけてくるだろう。