生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

そして門の守り手、 勇敢なホラティウスは言った。

四月二十五日、雨のち晴れ。

勤労。昨日寝付きが悪く睡眠不足で体調が怪しいので極力活字を読んで眼精疲労を防ぐ。

立川へ行って『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(原題:Darkest Hour)を観る。話の筋や構成力は凡庸だったが、ゲイリー・オールドマンの演技力とそれを倍増させる撮影技術が素晴らしい。観終えると肩で風を切って映画館から出てくるようなテンションになる映画だった。

しかしこれまた英国はこうやって勝ち残ったからNever Surrender(絶対に降伏しない)の演説が美談だが、なし崩し的にNever Surrenderをやってボロボロに負けていった島国が日本なのだという置き換えをすると歴史とは常に勝者が綴ってゆくものであり、チャーチルは本人が歴史の役者でありながら語り手としても優れていた故にこのようになったのだなという簡単には割り切れない気持ちが浮かび上がってくる。

後世散々な評価を受けているネヴィル・チェンバレンの宥和政策だが1938年の時点でムッソリーニヒトラーがどのようになるかを予言できた人間 そうそういないことを考えると、また映画の中の1940年の人々の気持ちに視聴者もなるように仕掛けられており、いかにチャーチルイカれたタカ派だったかという体感も少しだけできる。