十二月二十三日、晴れ。
引越し当日、とはいえ引っ越し屋が来るのは日が沈む頃、荷造りを行う。
リテイクなどが怖かったので音楽制作環境は当日に畳んでゆく。スピーカーやら液晶を一つずつ梱包していくと重さに徐々に腰をやられてくる。
引っ越し屋のあんちゃんが段ボールに書かれたメモを見ながら「ムックって何ですか?」と訊いてくる。「雑誌よりちょっといかつい大きい本です」と答える。何故ムックなのか考えたこともなかった。magazineとbookの間にあたる存在だからmookという造語らしい。そんな安直なネーミングを我々はずっと使っていたのか。
何はともあれ新居である。ダンボールの山、ここが新居である。