生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

今週は思いっきり羽根を伸ばしていたい

2日、本棚の整理、部屋の掃除の一貫としていつまでも読むのを後回しにして未読のまま本棚を占領している漫画を読む。読んだ後売る本をまとめてまんだらけへ持っていく。

渋谷ユーロスペースで「野火」を観る。えげつない戦争映画、敵から弾が飛んできて死んでいくのではない。食料の付きたレイテ島で力尽きて傷口が腐ってゆく。生きたまま蛆虫に食われている日本兵を踏み越えて退却地点を目指す。食料のヤム芋がなくなり、「猿の肉」を食う。怖いのは米軍ではない。仲間であるはずの日本兵だ。耳について離れないハエの音、薄気味悪い笑いを浮かべる上等兵。幸いこれは映画である。じっとりした蒸し暑さも腐った肉の臭いもない。塚本晋也の大胆なカメラワークでフィリピンの自然が極彩色に映る。美しい映像だ。

だがこんなことが、いやこれを遥かに上回ることが70年前にあったのだろう。映画ではほんの少ししか伝わらない。だが「ゆきゆきて、神軍」の奥崎謙三のような人間が生まれてしまうことも止むを得ないほどの惨たらしい場所だったのだろう(奥崎謙三氏が元からおかしな人間であったかもしれない可能性は十二分に有り得るがひとまず置いておく)。

このような強烈な作品を撮った塚本晋也監督に喝采を。この名作にスポンサーが付かず、自主制作で撮影が行われたというのは皮肉な話だ。

しかし出演の中村達也って元ブランキージェットシティーのあの中村達也だとは知らなかった。今調べて驚いた。

 

3日、麻布十番に集合。「三毛猫ホームレス / そばが食べたいリミックス」参加の面々と麻布永坂 更科本店で昼のそば会を行う。めちゃめちゃ美味い。今まで食べた蕎麦の中でベスト3は間違いない。もしかしたらトップかもしれない。出汁、香りの時点でノックアウトされる上品な味。かけそばにのった三つ葉、柚子。だし巻き卵の大根おろし。蕎麦の薬味のわさびも甘ければ刻みネギも新鮮で美味い。何を食べても美味い。当然蕎麦も美味い。つゆも出汁が最高。あまりにも上品かつ美味すぎて老舗蕎麦屋なのかカジュアル料亭なのかわからなくなる。なんだったのだろう。化かされていたんじゃないだろうか。俄然やる気が出る。やる気全開で帰宅。

三毛猫ホームレスのプロジェクトでギターを持ってリハモの試行錯誤をして一日が終わる。