03年の本なので少しばかり古いが十分読む価値があった。
新聞が限られた文字数の中の言い回しでどのような表現の差別化、そこに記者がどのような意味や気持ちを込めているかの読み解き方から、そもそもの新聞社の社内の構造や仕組み、政治部・経済部と社会部の毛色の違いなども説明している。主に新聞に書かれていることを鵜呑みにせず、記者が言いたいことや立場を含めて立体的に捉える手段や知識について簡潔で平易に書かれている。
インターネットの普及によって情報の精度が高い新聞というメディアの価値は上がってゆくだろうと予言していた筆者の読みは当たっている。以前より各紙の読み比べも圧倒的に容易になった。今であれば筆者は何と言うであろうか。
新聞記事が「わかる」技術 (講談社現代新書)
posted with amazlet at 16.01.06