Part.1については以前書いた。
共同監督の片割れであったティム・ヘザリントンの死後、残された相方セバスチャン・ユンガーが1作目で使われなかった素材を元に、より兵士たちの個人を掘り下げていった続編。
音楽の使い方が効果的になるなど、いくらか恣意的な部分が感じられるがそれを差し置いても人間の業の深さを感じさせる作品であった。
米軍が渡した支援物資を(恐らく逆らえずに)ターリーバーンに渡してしまう村長たち。
重機関銃を撃ち放った時の快感や、各々の最も気に入っていた兵器について語りだす米陸軍兵たち。銃を撃ち放ちながら味方に死傷者を出さなかった時のアドレナリンによる興奮について熱っぽく語る。しかしそれには数時間後、虚無感に襲われるという話がついてくる。「俺は信心深くはないが神に懺悔したくなる。だが、次の戦闘が始まればまた同じことを繰り返してしまうし、別の人生を歩んでもその道を進むだろう。」という旨を語る。Part.1では語られていなかった人間の業の深さと闇が垣間見える。
あんな地獄へ戻るのはもう沢山だと言いながら、あの戦場で得た戦友たち以上にわかり合える人間には一生出会えないだろうと口を揃える。例え家族や恋人であってもあんなに心を分かち合うことはできない。あいつらに会うために戻りたいと考えることすらある。そう語る彼らを誰も否定することはできない。しかし諸手を挙げて肯定することもまたできない。ただ受け入れる、それ以上のことができるだろうか。
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