生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

ルパン三世 1巻

日本人ならご存知お茶の間的存在、ルパン三世。では原作を読んだことのある人というのは少ないのではないだろうか。

次元の目は出ている、石川五ェ門もだいぶ美青年として描かれている。漫画アクション創刊時の連載、劇画タッチでありながら左右にスピード感は手塚治虫のようであり、ルパンは何かを盗むというより読者との騙し合いを繰り広げる短編集だ。登場人物が揃いも揃って仮装の名人すぎて誰が本物か、オチまでわかったもんじゃない。どこか飄々とした化かし合いが続く。アニメの青ジャケ、旧ルパンの退廃的でひりついた空気とも、当然お茶の間人気になった赤ジャケとも違う不思議な空気が続く、これが原作でありスタート地点だったのかと思うと中々感慨深いものである。モンキー・パンチ御大も複雑な気持ちであろう。