生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

応挙のステーキ

十二月十七日、晴れ。

引き続きドッピーカンに空っ風で関東の冬らしい気候が続く。

寝付きが悪く寝不足だったのだが今週で円山応挙展が終わってしまうので這って起きる。トーストをプロテインで流し込み表参道へ。

円山応挙は(確か)丁稚の頃にレンズと接し眼鏡絵を描き始めたらしく、肉眼とその延長線であるレンズによって得られる圧倒的情報量と錯視的トリックがふんだんに取り入れられており圧倒的技量がリアリズムを通り越してキュビズムの領域に踏み込んでいる18世紀江戸中期だぞ。山水画琳派の技法を片っ端から吸収した結果、藤の花の描き方は印象派になりつつある。18世紀だぞ。

 一番驚いたのはそれらの技術が屏風という凸凹に最適化して描かれていることだ。折り目に沿って絵に奥行きが描かれ、視点からの距離で上下にも奥行きが存在する3D屏風になっている。繰り返すが18世紀中〜後半だぞ。江戸中期だぞ。

一通りビックリした後、小諸そば高級路線、蕎麦きりみよたでかき揚げそばを食べる。普通と満足の間、いわもとQをお上品にしたような味がする。かき揚げにパプリカはアリかナシか考えながら食べ終える。

その後渋谷へ移動、chelmicoのワンマンライブへ。まさかのバンドセットに驚く。感激する中、寝不足で活動限界に達する。

肉のハナマサで巨大なステーキ肉を買って家で巨大なステーキを焼いて食べる。ここ数日プロテインと炭水化物ばかりの食事で憂鬱になっていた分をリセットする。肉を食べるという行為は大切だ。