生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

羽根を伸ばすはずがゲンナリしてしまった

三月一日、曇り時々晴れ。

冬の日本晴れを見かけなくなり、どちらともつかないような曇り空が姿を現す。春の訪れと言えるのかもしれない。

その割に気温は寒いままで全く春らしさがないのだが。

いかんせん上映が終了してしまうスコセッシの『沈黙 -silence-』を観に行く最後のチャンスだと思い立川へ。原付で行ったらさぞ気持ちが良いだろうと思ったら完全に冬の気温で全く気持ちよくない。

二時間四十分の映画であった割に二時間のボリューム、原作を丁寧になぞっているがそれゆえに小説であった原作の深い掘り下げに辿り着けておらず、かといって映画で可能な描写による代替表現を行っているというわけでもなく、一言で言うと「時間返せ」という気分になる作品であった。この内容が二時間にまとまっていたら恐らく納得していたかもしれない。

上映終了は14時過ぎ、パッとしない天気、なんともいえない後味、確定申告や締切、残り少ない口座残高、色々なものが胸の中でせめぎ合うのだが折角必要書類を揃えて立川へ来たのでパスポートの申込みをする。

これがまたルミネの最上階9Fにあって隣に有人の写真屋が結託している。2000円も出して無精髭の写真は撮りたくなかったので地上に降りて証明写真機を探す。1万以上の金がいるのは受取の時らしい。思考能力が落ちていたのでゾンビのようにウロウロするハメになる。

国立府中インター付近の荒れた甲州街道、道路沿いの巨大で無粋なラーメン屋や回転寿司、多摩川沿いにひたすら続く砂利やセメント屋、それらを眺めていると何か心が荒んできてしまう。開放的な気分とは真反対の得も言われぬ憂鬱に染まる。

ついでに言うと原付は案外体力を使う。気温が寒いと尚更である。すっかりぐったりしてしまった。思わず6章のガウェインを攻略してしまうほどに。

明日部屋の掃除と帳簿とアレンジと歌割りと筋トレとどこまでできるのやら。