生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

あれから8年、僕はひたすら帳簿をつけていた

三月十一日、曇り。

震災から8年、世の中は大きな打撃を受けたが個人としてはだいぶ無事だったのでどちらかというと大学を卒業して無職になった時であることを思い出す。

帳簿に対して最後の追い打ちをかける。無理やり終わらせる。

ネギ塩豚、蕎麦屋風カレーなどを作って食う。

実家に帰って府中で申告するので晩飯を作った後終電で府中へ。

メルカリで買った2007年製ポンコツノートブックが活躍して実家で領収書の足りなかった部分を打ち込んだりして夜寝る。ポンコツノートブックの中でSSDが外れたりドライバー(物理)が無かったりして大変であった。

 

以下帳簿をつけながら聴いていたUKジャズを自分が整理するためのレビュー(詳細はレッドブルの記事を参照)

 

United Vibrations / The Myth of the Golden Ratio (2016)

Wayne Francis (sax)

Ahmad Dayes (tb)

Kareem Dayes (b)

Yussef Dayes (ds)

M-4 "Far Far Away II"の空間のデカさが良い。エレクトロニックなドローン(音)とバンドアンサンブル、ダブ寄りの空間処理が合わさっているが録音は2016年のハイファイさかつUKの冷たいダブ感、そして6/8拍子のアフロポリなリズムと力強いチャント、コール&レスポンス。空間がデカい。

デカいのだが宇宙や教会(Church Reverb)ではなく巨大な部屋(RoomもしくはHall)という質感が他にない斬新さを持っている。

かつてのレアグルーヴにはこのような空間は無かったし、LAのシーンではもっと明るくどこまでも広がるようなサウンドだっただろう。UKのジャズだからこそたどり着き得た境地。

Ahmad, kareem, Yusefの3人は兄弟、おそらくKareem, Ahmad Yussefの順。Yussef DayesはHenry Wu (Kamaal Williams)とのユニットKamaal Williamsも行っている。

A.R.E. Project / A.R.E. Project (2017)

Hieroglyphi Being (syn, drummachine)

Shabaka Hutchings (sax)

Sarathy Korwar (per)

A.R.E. ProjectはUKジャズシーンの中心の一人であるサックス奏者Sabaka Hutchings、アメリカ生まれインド育ちロンドン在住のパーカッショニストSarathy Korwar、エクスペリメンタルなシカゴハウスを生み出し続けているJamal Moss a.k.a. Hieroglyphic Beingの三人によるコラボレーションユニット。

シカゴハウスがもっさりとしたまま先鋭化したHieroglyphic Beingのビートやベースラインの上でSarathy KorwarのタブラとShabaka Hutchingsのサックスが鳴り、陶酔感のある音像が生み出される。シカゴハウスはキックやシンバルが歪んでないとダメな掟でもあるのか?歪んでる方がカッコいいという美意識があるのか?

M-2 "Calling The Loas"がキャッチーでこのプロジェクトの概要を把握しやすい。

Yazmin Lacey / Black Moon (2017)

Yazmin Lacey (vo)

George French (b, tp)

Tom Towle (ds)

Charlie Bone (gt)

Peter Beardsworth (key, co-producer)

Owen Campbell (per, vo)

Yazmin Laceyはノッティンガム在住のボーカリスト。いわゆるサウスロンドンではなく、もっと北のイングランド中部である。Giles Petersonプロデュースのコンピレーション"Future Bubblers 1.0"(未聴)に1曲目で収録されて知名度を上げた(らしい)。

非常に宅録的なテンションで、優しいサウンドでありながらクールなジャズとR&Bを奏でている。ジャンルは違うがHer Space Holidayがよりハイファイ化したような質感。

バンドメンバーもどうやら地元の仲間達らしく他での活動はほぼ見受けられない。