生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

国境の長いトンネルを抜けると、そこはサディスティックなドスケベ小説ワールドだった。

川端康成という男はなんと助平なのだろうか。非常に端正で美しい日本語を使って、やっていることは女を物のように愛でているだけではないか。こんな軟派な男が文学界の重鎮として君臨していたのかと思うといささか太宰治が哀れに思えてくる。

というのは言い過ぎかもしれないが、 初めて川端康成の『雪国』を通読して沸き立った感情とは概ねそういう類のものである。

ただ一つ言えることとして、川端康成は己の文学や世界というものに決して耽溺せず厳正な姿勢で有り続けたということ、それだけは確かではないだろうか。その姿勢が作品の完成度の高さをもたらし、男女の色恋を官能的に描いていながらまるで女を虫や動物と同じように観察する俯瞰的で冷めた態度に繋がっている。おっと悪口になってしまった。

以下は本編から川端康成のドスケベ変態ぶりが発揮されている文章を抜粋したものである。皆様が『雪国』のとても有名な一文に騙されることなく流礼な言葉の裏側に潜む彼奴のドスケベオヤジぶりを感じられたら幸いである。

結局この指だけが、これから会いに行く女をなまなましく覚えている、はっきり思い出そうとあせればあせるほど、つかみどころなくぼやけてゆく記憶の頼りなさのうちに、この指だけは女の触感で今も濡れていて、自分を遠くの女へ引き寄せるかのようだと、不思議に思いながら、鼻につけて匂いを嗅いでみたりしていたが、ふとその指で窓ガラスに線を引くと、そこに女の片眼がはっきり浮き出たのだった。

8頁

 

あの美しく血の滑らかなは、小さくつぼめた時も、そこに映る光をぬめぬめ動かしているようで、そのくせ唄につれて大きく開いても、また可憐に直ぐ縮まるという風に、彼女の体の魅力そっくりであった。

71頁

 

道は凍っていた。村は寒気の底へ寝静まっていた。駒子は裾をからげて帯に挟んだ。月はまるで青い氷のなかの刃のように澄み出ていた。

74頁

 

熊のように硬く厚い毛皮ならば、人間の官能はよほどちがったものであったにちがいない。人間は薄く滑らかな皮膚を愛し合っているのだ。そんなことを思って夕日の山を眺めていると島村は感傷的に人肌がなつかしくなって来た。

 107頁

 

秋が冷えるにつれて、彼の部屋の畳の上で死んでゆく虫も日毎にあったのだ。翼の堅い虫はひっくりかえると、もう起き直れなかった。蜂は少し歩いて転び、また歩いて倒れた。季節の移るように自然と亡びてゆく、静かな死であったけれども、近づいて見ると脚や触覚を顫わせて悶えているのだった。それらの小さい死の場所として、八畳の畳はたいへん広いもののように眺められた。

128頁

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川端 康成
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強制的に生活リズムをリセットする行為は必要

四月二十八日、晴れ。

初夏と呼ぶに相応しい天気、軽く汗ばむ暖かさ。

8時に目覚ましで起床、飯弁当勤労。

眠さと午後の気だるさが巻き起こすマッドな午後をノンカフェインで乗り切る。

早稲田茶箱へ、久しぶりの新作発表会。

始終司会、なんだか気張ってしまう。

日付が変わってから帰宅、布団で気絶。

最低限のミッションはクリアしたものの

四月二十七日、曇り時々晴れ。

9時に目覚ましを鳴らす。強い無気力。

弾き語りを作らねばならなかったので這いずりながら布団を畳んでマイクを立てて録音をする。

今日はノーハイラルで過ごそうと心に誓ったのだがその結果Twitterを眺める時間が増えて根本的解決へは向かっていない。

頭が痛い、早めに寝て液晶をなるべく眺めないほうがいいかもしれない。

ハイラルを救う前に自分を救え

四月二十六日、曇りのち晴れ。

10時前起床。

はて現実と向き合うはずだったのだが。SNSに張り付いて時間を無為に過ごすよりはまだマシだろうとハイラルへ旅立ち、そのまま帰らぬ人となる。

ゼルダの伝説ブレス・オブ・ザ・ワイルドを全クリ。エンジョイしすぎた。

明日はいかんせん動かないとヤバいです。

ボンクラ原付

四月二十五日、晴れ。

10時に起床、飯を食い、医者へ行く。

天気が良いので原付に乗ったが、原付は疲れる。原付で疲れるほど体力が落ちていることに対して何かできないのだろうかと思うのだが。

疲れたので寝る。

起きてハイラルへ行く。ずいぶんとダラダラしている。いいのだろうか。いいのだこれで。

明日は筋トレ作曲を。

それにつけても金の欲しさよ

四月二十五日、曇り。

6時に目覚ましをセットしたが完全スルーで8時に起きる。

仮歌を入れたミックス作業やらそこからのちょい足しアレンジやらをやっていたら正午手前に。

眠気で倒れて油断したら16時過ぎ。

四谷警察署に出頭して遺失物を受け取る。そうして一食目の飯、三ツ星レストランに匹敵すると言われる吉野家の牛丼を食べる。正直丸一日近く何も食べていなかったので妙味である。新宿二丁目を突っ切って帰る。

不規則な睡眠や食事でヘロヘロ、家でゆっくりする。夜若干ハイラルへ。

コンペ侍と部屋の片付けライフが再開する。

銀ブラ大赤字

四月二十三日、晴れ。

盛大に晴れ渡る。こんな行楽日和の日に銀ブラと洒落込むのだが、要するにiPhoneの液晶が壊れてアップルストア銀座店まで駆け込む羽目になった。

即日対応二時間修理によって私のiPhoneは元の状態に戻り、そして一万八千円が巻き上げられたのである。めでたしめでたし。

へとへとになって休む。

老人Zを久しぶりに観る。やはり名作である。

昨日提出したコンペ曲の仮歌が日付の変わった深夜に始まる。ビャー。