十二月十二日、曇り。
6時起床、朝カスタマーサポート。
一段と寒くなり、冬を感じる。
眠くて午後まで耐えられない予感がしたので12時半まで寝る。
冷凍チャーハンを主への宥めの香りとする。
一週間分の薬を詰める。部屋の段ボールを解体して袋類は捨てる。
IKEAから届いた二段ベッド用の新しいマットレスとマットとシーツを開封し、部屋の中でパンパンに膨らんだマットレスを倉庫番ゲームのようにベッド上段に敷く。また大量のビニールゴミが出る。
レンタルしたホットクックも段ボールから開封する。返却用に使うので段ボールは捨てない。どういう概念の家電なのかわからないまま起動し、Wi-Fiと繋ぐためにスマートフォンにアプリを入れたらIDを作れと言われて料理をするためにIDを作って16文字英数字のパスワードを入力している。料理とは険しい道である。
ホットクックとやらは別に買い出しもしてくれないし食材の皮を剥いたり刻んだりもしてくれない。加熱調理とかき混ぜ、保温などをしてくれるものらしい。ははあ、つまり主菜版炊飯器のようなものだな。生肉を放り込んで半日後に完成させるような芸当ができる、火を使わないので外出していても加熱できるあたりは確かに便利なのかもしれない。
しかしレシピに必要な材料が冷蔵庫にないため結局ドクペを流し込んでカフェインで気合を入れてキング・クリムゾンのオフィシャル・ブートレグを爆音で聴きながら買い出しを行い、買い込んだ野菜をバーミックスハンドミキサーでみじん切りにして肉と一緒に放り込む。こういうところもやってくれたらいいのに。
スレスレジャストタイムで仕込みが終わり夕方カスタマーサポート。
無水カレーを主への宥めの香りとする。
22時解放。
トニー・レヴィンの夢女です。
食材を買い出して長ネギが袋やカバンに収まりきらない時、呪術廻戦で順平の母、吉野凪が言った
「ネギ似合わない女目指してんの」
というセリフを思い出す。シングルマザーとして子を育て、優しい母親として息子と心を通わせる立派な人間であるにも関わらず彼女は物語の序盤にお話のために殺されてしまう。フィクションであるが故に彼女はあっけなく殺される役割を背負わされてしまう。己がネギを背負っている時、己もまた物語の都合で殺される端役なのではないかと思う瞬間が訪れる。
昔、私の母が取り乱した時に「電車の中で大根を持っていたら女学生二人組に嗤われた」と望まぬ専業主婦になったことへの不満を泣きながら漏らしていた。袋からはみ出すネギや大根というのは主婦や母親という役割の象徴、大げさな言い方をするとスティグマなのではないかと思うときがある。BLEACHの井上織暇はネギとバナナとようかんとバターを買ってロイツマ・ガールになっていたが。少年ジャンプとネギ、気にしているのは私だけかもしれない。