二月一日、晴れ。
『サイドマン:スターを輝かせた男たち』を観る。
Muddy WatersのサイドマンであったPinetop Perkins (pf)とWillie "Big Eyes" Smith (ds)、
Howlin' Wolfの片腕として長年活躍したHubert Sumlin (gt)の三人のドキュメンタリー。
監督は当初The Bandの『ラスト・ワルツ』のように三人が一堂に会して演奏をする映画を撮ろうとしていたらしいが、完成前にパーキンス、スミス、サムリンの三人が2011年に立て続けに亡くなり、映画は別の形でまとめられ、今作となった。
生い立ちから描くにしても独白はあるが当時の南部の黒人たち個人の記録が豊富にあるわけでもなく(パーキンスに至っては1913年生まれだ!)、独白とアニメ、記録写真を交えて語られてゆく。この辺りは最近YouTubeやNetflixでも見るような映像クオリティなのは正直否めないのだが、スポットライトを当てている人物とその過去が語られていること自体が非常に重要だ。
また、彼らに影響を受けたブルースやロックのミュージシャン達も登場して彼らを称える。悲しいことにそのGreg AllmanやJohnny Winterもまた今では鬼籍に入ってしまった。
最後のカタルシスとしての三人の演奏こそ無いが、ハウリン・ウルフのロンドン・セッションでのエピソード、ブルース・ブラザーズでのJohn Lee Hookerの演奏するシーンになぜパーキンスやスミスが参加していたかの経緯などが語られるだけで観る価値は非常に大きい作品であった。改めてシカゴブルースを聴き込む気持ちが強まった。
帰宅してから仕事モード。なんとか手探りで少しは掴めてきた。この調子。
それにしてもサムリンのギターを丸パクりしてLemon SongにしてしまうJimmy Pageの悪癖たるや。そのおかげでルーツに辿り着けたとも言えるのだが。