生きるからにはそれなりに

mochilonという人のブログ

ピアノを撫でるだけで終わる人生

四月五日、雨。

日経平均下がる、花見インバウンド、サッカー部員に落雷。

9時前起床。朝カスタマーサポートしてない。

家の本棚を減らしてアウトソーシング行為を行う。文庫やら新書やら漫画はただ悩んで段ボール箱に突っ込めばいいが、同人誌となるとまず手元の仕分けやソートからすべてをやり直さなければならない。クロネコヤマトの6号段ボールを開け閉じして大きさがバラバラの本を出しては詰めて、並べては悩み、どの箱に誰の本が入っていたか神経衰弱を行い続ける。

続けてかれこれ15年ぐらい溜まったコミティアの同人誌の中から厳選されたものを眺めていると2010年代の葬式をしている気持ちになる。懐かしさと共に「当時大好きだったけれど今そこまで刺さらないかもしれない」という感覚がいくつかの本から湧き上がってくる。大切にしながらも別れを告げなければいけないような、やはりカルチャーへの葬式。あの頃にはああいう場があって熱意が渦巻いていて、全て過去の話になったのだと受け入れる儀式。オタクのペイシェントジャーニー。

そうこうしているうちに15時半。ピアノを撫でる。

混合厚削り節で出汁をとり、大根を煮る。ブラジル産の鶏もも肉を焼いてから玉ねぎ人参と共に煮込む。スパイスとカレー粉を入れる。最後に片栗粉でとろみを付ける。

蕎麦屋風カレーライスを主への宥めの香りとする。

夕方カスタマーサポート。

22時半解放。

ネトフリ三体を流し見する。本当にファスト三体だ。それでもまだお膳立てしか話が進まないのだが。

 

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サム・ゲンデルとかよくわからないけど新しいの出てるから聴いてみるかーと何もわからずEarth Flowerを聴く。バーモント州のRuth GarbusがLAのSam Gendel、トロントのPhil Melansonと一緒にやっているプロジェクトらしい。フリー・フォークとかサイケデリック・フォークというジャンルに入るのだろうけれど本能や感覚というよりはロジカルにそれが構築されているような気配がする。M-3のWinnowに至っては十二平均律ではない調律のピアノにあわせてボーカルも平均律ではないメロディを歌い始める。他はもう少し素直な曲なので突如ねじ込まれて動揺してしまった。こういうことをサラッとやってのける人々、恐ろしい。