踊れないのならナントカになってしまえよ

流行を追うのも悪くないかもなぁ、などと思いプープードンドンペケペケ鳴っているようなやかましい音楽ばかり聴いていたのだけれどやはりどこか満たされないところがあって図書館でケンプの弾くベートーヴェンのピアノソナタ(ライブ盤)を聴いたら完全にノックダウンされている。

踊らない音楽、踊るために特化されていない音楽が好きだ。ゆるやかな音楽が好きだ。メロディックな音楽が好きだ。

舌が痺れるような濃い味付けで脳がヨーグルトになっちまいそうな音楽はどうしても苦手なんだ。甘い中に毒を忍ばせたものが存在するのも知ってはいるものの。

等しく愛していたい。どちらかを忘れるようなことはしたくない。しかしながら、周りは踊る音楽ばかりで溢れている。それがジレンマを生むのだ。嗚呼。